きっと誰かの暇つぶし

自動車業界の近くにいる現役エンジニアのクルマと思いつきの記録。

20.積極的にアナログになること

会社で言われていたことがある。

 

単純作業はどんどん外に出して我々は上流工程で頭を使え

 

と。

 

実際のところテスト準備も、シミュレーションも、なんなら3Dの図面も委託する事が出来た。

 

これらは正しいと思う。準備一つにしても半日かかる、もしくは一日がかりでその作業をしている時間に解析や資料作りや次のことを考えるという点で効率的だ(実際のところ資料作るのばっかだったけど)

作業以外のやることも多いので工数を減らさないといけない。

 

一方社会人になってからこれがデフォルト立った自分としてはなんの疑いもなくやっていたのは事実だ。

 

ところが進めていくうちにある不安がふつふつとわいてきた。

 

自分は全くモノ(自動車)に触れていないなと。

 

これがどういう機能で何のためにあるのか頭で分かっても実体験として、現物としてどうなのか分からなかったのだ。残念ながらそもそもなんでその部品があるのか分からない機能が分からないというのもあった。

 

怖いのは実際それで出来なくもなかったという点だ。マニュアル通りにやって委託をやれば大体はうまくいく。効率という点においてペーペーでもできるというのは間違ってない。

 

ただその代わり不具合が起きた場合は違う。何故そうなったのか。全く分からない。何しろマニュアル通りにだから起きることもないと思うからだ。原理原則をちゃんと学ばずにまたは現物を知らないと必ずいつかそうなる。

 

ベテランの人たちは現物に向き合った時間が長い、もしくはそういう風にやらないといけない時間があってシミュレーションや3Dで何ができて何ができないか経験や知識でわかる。シミュレーションやらを自分なりのフィルターを通して現実に落とし込むことが出来る。

 

若手の僕たちは圧倒的にその経験が抜けておりそしてシミュレーションに信じがちになると思う。

そして今という時代そうやって現実に落とし込むための力、原理原則を知る力というものは普段ただ言われたとおりに仕事をしているだけではなかなか身につかない。

 

だからこそ僕らは積極的にアナログに触れていかないと思う。車を作っているなら車に触れて、家電を作っているのなら家電を使うなりして自分の中のフィルターを作ること。受動的ではなくて能動的に動かないといけない。

 

そうしていかないとマニュアルをただをなぞるだけの人になってしまう。それ以上は越えられない。

そう一番怖いのは冒頭の

 

単純作業はどんどん外に出して我々は上流工程で頭を使え

 

ということが出来ない、新しい価値、モノを生み出せない人間になってしまうのではないか。

そうならないためにもアナログに積極的にふれるべきだと思う。

 

自戒をこめて。頑張ろ。