きっと誰かの暇つぶし

自動車業界の近くにいる現役エンジニアのクルマと思いつきの記録。

36.トヨタ物語読みました。

本は最近は専門書を読むことが多くあまり紹介できることがないのだけど、久しぶりに長編を読んだ。

 

 

トヨタ物語 (強さとは「自分で考え、動く現場」を育てることだ)

トヨタ物語 (強さとは「自分で考え、動く現場」を育てることだ)

 

 

トヨタ物語。まるで内定者が課題読書として読まされそうな見た目だが、(良くも悪くも)見た目にそぐわぬ内容ハードカバーそして400ページという大容量の長編だった。

 

それゆえすらすら読める訳ではなくかなり時間がかかってしまったのだけど内容は大変面白かったし、勉強になった。

 

内容としてトヨタの創業つまり機織り機メーカーだったころからさかのぼる。

機織り機で鋳造技術があったため自動車の心臓部といえるエンジンを作れるということで新規参入した形だ。

そこからトヨタが車メーカーになって黎明期までかなり時間がさかれている。

いまや日本一のメーカーどころか世界一の自動車メーカー(去年、台数ではVW 日産ぬかれた)であるが創業時はアメリカビッグ3(GM、フォード、クライスラー)に怯え彼らが日本に参入してきたら負けるという危機感があった。

 

その危機感から生まれたのがカンバン方式、アンドンなどアメリカのフォードの生産方式ではないトヨタ独自の文化、方法が生まれていくのだがトヨタのすごいところはノウハウではなく常に考えて最適化するトヨタ式生産技術を生み出したことだ。

 

基本的な考えとしてはジャストインタイムという売れる数だけ作り、在庫を作らないというのが目指すものであるがその在庫というのは車だけに限らず部品単体までのぼる。

 

部品の在庫を作らずかつ流れを止めずに車を作る。ということになるのだけど一朝一夕といかず、最初は工場ラインの人の動作から最後の方までいくと部品メーカーそして販売店の物流、販売方法までのぼる。

 

そこで活躍するのが生産調査部という部門の方々。

とにかくそこで出てくる人物とにかく怖いとかかれているのだがとにかく現場を重視しており、現場の人には直接怒るようなことをせず徐々に人の懐に入って変えていくところに驚いた。

やっぱりただ恐怖を強いるだけなら正論をかざすだけでは人は動かないということを実践していくうちに知ったということかなと思った。人のインタビューものなので正直どこまで本当かわからないところではあるけど。

 

人を動かして最適し、在庫を売る分だけしていくトヨタ生産方式はシステマティックではあるけれど最終的な部分を人にしているので泥臭いところが意外だった。

 

自動車を作る上での志もいくつか書かれておりまた生産方式を知ることもできるので長いがオススメです。

 

では。